袖志の棚田
そでしのたなだ
袖志は、宇川の最東端にある素朴な漁師町。
その高台にある袖志の棚田は、海からの風と山からの清水が、
ミネラルたっぷりの美味しいお米を育てます。
袖志の棚田より。
袖 志
袖志(そでし)は、丹後半島先端の宇川地域再東端にある、水平線を臨む素朴な漁師町です。
漁業と農業を営んでおられる方が多く、季節になると海岸道路沿いには干物やわかめ、海苔が干してある、
そんな、素朴でどこか懐かしい景色に出逢うことができます。
袖志の棚田
袖志の棚田
漁師町・袖志から山側に上がっていくとひろがる”袖志の棚田”。
高台にある棚田は、海からの風と山からの清水により、ミネラルたっぷりの美味しいお米を育てます。
漁師町
袖志の街並み
季節になると海岸道路沿いにはわかめや魚、海苔が干される光景に出逢うことが出来ます。ここ袖志で、農業と同じように大切に育てられてきた漁業。日本ならではの景色を垣間見ることが出来ます。
間主神社
棚田にあがる途中にある展望所
棚田にあがる途中にある間主(まぬし)神社。その広場には、かわいいベンチが 2 台設置されています。
棚田へ行く途中にほっと一息入れるのもいいですね。
穴文珠
九品寺 穴文珠
”もんじゅさん”の呼び名で親しまれている穴文珠九品寺。お寺の下に大きな洞窟があることから名付けられた穴文珠。毎年8月24日には、穴文珠祭が開かれ、地元の人でにぎわいます。
畳石と磯漁師
袖志の漁師
袖志は素朴な漁師町として栄えてきました。眼下には畳のような大きな石があり、かつては総出で海苔摘みに行っていました。今でも磯漁師さんが、海を守っています。
経ヶ岬灯台
経ヶ岬灯台
経ヶ岬・経ケ岬灯台は、丹後半島の最北端、海抜148mの断崖に建つ白亜の灯台です。国指定重要文化財になっており、迫力ある景色に出逢うことができます。
袖志という地域。
決して住みやすい地域とは言いにくい”袖志”。
お世辞にも堤防が完備されているとは言い難い、海から至近距離の立地は、その潮風をまともに受けます。荒れ狂う日本海からの波は、道路にも広がり、車道を走る車にも、そのわきにある民家にも、時には田んぼにも、深刻な影響を与えます。また、高台にある棚田は、小さな田んぼが連なる扇状地。耕地整理ができないその場所は、大型の機械を入れることが難しく、そこで米を作る人々に重くのしかかります。そしてほかならぬ袖志でも、高齢化は進んでいます。
袖志の海。
文珠さんから経ヶ岬灯台までを望む美しい海が広がる袖志。文珠さんの下には今も昔も変わらぬ船引場があり、磯漁師さんたちの船が並んでいます。そのすぐ近くには、畳石と呼ばれる、まるで海の中にフローリングを敷いたような奇岩が。かつては、時季になると村の放送で、みんなで一斉に海苔摘みをしていました。慣れていても決して安全とは言い難い寒い海での、そして滑りやすい場所での海苔摘みは、思っている以上に危険を伴います。けが人が出ることを防ぐための知恵が、そこにはあったのです。
そんな袖志に、今を生きる人々。
この地を愛し、昔と今を繋ぐ人々が、淡々と暮らす袖志。
海からの潮は、時により作物の収穫にも、人々の暮らしにも被害を与えることもあったでしょう。
それでもあきらめず、春夏秋冬、海と山の恵みと共に暮らし、愛し、そして新しい袖志を紡ぐ人々に、敬意を払わずにはいられません。
海沿いに連なる民家や、高台に拡がる棚田は、ここ袖志をはぐくんできた住民の知恵が生み出した”奇跡”なのです。